TOPICS

2008年3月21日(金)

フジサンケイビジネスアイ

OSに負担かけずにセキュリティー機能 筑波大がソフト初期版公開 日本発のオープンソース型で育成

筑波大学は、既存の基本ソフト(OS)から独立した形で、高い情報セキュリティー機能を提供するソフトウエア「BitVisor」のα版(開発初期版)を公開した。「仮想マシン(VM)」技術を使って、記憶装置やネットワークの暗号化、ID管理などの機能を実現した。

既存のセキュリティーソフトはOS上で作動するものがほとんどだが、独立させることで、既存システムに負荷をかけず、利便性を損なわずに、ウイルス感染の防止や情報漏洩防止などのセキュリティーを強化できる。

開発途中でソフトやソースコード(プログラム文)を公開することで、利用者からの意見を取り込む、日本発のオープンソース型ソフトとして育成したい考えだ。

VMは、コンピューターの中央演算処理装置(CPU)や記憶装置などの資源を仮想して仮想的なコンピューターを実現するソフトウエア。

BitVisorでは、パソコン端末における情報漏洩を防止するために、VMの技術を利用し、ウィンドウズやリナックスなどの既存OSから独立した形でセキュリティー機能を実現する。

技術的には、準パススルー型と呼ぶ新しいアーキテクチャー(設計思想)を採用した。仮想マシンのセキュリティー機能を実現するために必要な入出力だけを監視・仮想化し、それ以外の入出力は透過する仕組み。これによって、プログラムを大幅に簡略化できた。

最近は、IT(情報技術)システムが複雑化して、プログラム行数が増えることによるトラブルやセキュリティー面の欠陥が問題となっているが、簡略化によって、ソフト自体のセキュリティーも強化できる。

インテルプロセッサー搭載マシンでは、ウィンドウズのXP、ビスタのほかに、リナックス上でも同ソフトが動くことを確認済み。

同プロジェクトは、文部科学省の「2006年度科学技術振興調整費」の重要課題解決型研究に採択され、筑波大学を中心とした大学のほか、富士通、NEC、日立製作所、NTT、NTTデータ、ソフトイーサなど民間企業も参画している。

TOP    閉じる