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2007年1月31日(水)
フジサンケイビジネスアイ
米マイクロソフト(MS)の新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」が30日発売されたが、これまでのウィンドウズシリーズのような爆発力はない。かつての輝きが失われるなか、早くも、“ビスタ後”のMSの経営戦略に注目が集まっている。
「パソコンはすでに生活必需品。かつてのような反応がないのは仕方がない」都内の家電量販店で30日未明に行われた発売イベントに参加したMS日本法人の佐分利ユージン裕・執行役は、こうもらした。
今回のビスタ発売は、OSを更新し続け、消費者に買い替えてもらうというOS依存の経営戦略の限界を浮き彫りにしたともいえる。
新機能を満載したビスタの開発にかかった期間は実に5年。だが、米グーグルなどネット企業がワープロソフトなどをオンラインで提供し始めるなか、ビスタに続く次期OSの開発には5年もかけるわけにはいかない。しかも、開発期間を短縮し、マイナーな仕様変更だけにとどまれば、利用者の買い替えを促すことは到底できないというジレンマを抱えている。
このため、業界では、「MSがウィンドウズと決別する」との声が高まっている。IT関連調査会社のガートナー・ジャパンの針生恵理アナリストも、「MSはウィンドウズとは違う新たなOS事業を展開する可能性がある」と指摘する。
新OSを販売してもうけるのではなく、オンラインで新機能を提供し、既存OSをバージョンアップしていくというビジネスモデルだ。これならスピーディーな展開が可能になる。
「ビスタは働き方や遊び方を変革する」。30日に声明を出したビル・ゲイツ会長は、来年にも経営の一線から退く意向を表明している。MSがゲイツ会長の築き上げた「ウィンドウズ」と決別する日は、そう遠いことではないかもしれない。